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1人の10回と10人の1回

これまで、活動内容を紹介する際に、

必要な家財の運び出し、災害ゴミの運搬・片付け支援

なんて書いていたけど、よく考えたら、言葉にしちゃうとものすごくライトに伝わるもんなんだなあ・・・と思う今日この頃。


災害ゴミ運搬には、

解体予定だけど、できるだけ荷物を整理して解体を待つ

という依頼と、

建物を修繕して残すので、まず被災した荷物を整理してキレイにする

というのがあります。


災害ゴミと一括りに言っても、ついこないだまで生活していた場所で使っていたものだから、その内容は多岐にわたります。

だいたいは、雨に濡れ、土埃にまみれ、一部かびてしまったようなもの。

重い、汚い、臭い。

それを無心で運び出せばいいか、というとそうではなく、まず「仕分け」という作業が必要になります。





その仕分けのルールは各市町によって異なるんだけど、以下は志賀町の場合。


タンスなどの大型家具は木くずとして災害ゴミ。(運びやすいように解体する場合もある)

紙類は、災害ゴミには持っていけないので、ゴミ袋に入れて燃えるゴミ(有料)。

汚れたプラスチック、大きいものは災害ゴミに出せるけど、小さいものは燃えるゴミ。

小型家電は災害ゴミで受け取ってもらえるけど、電球は引き取ってもらえないので、燃えないゴミ。

布類や靴はひきとってもらえるが、本はまとめて資源ゴミの日に出す。

金属は災害ゴミ、陶器とガラスはまとめて土嚢袋に入れて、災害ゴミ。

じゃあ鏡みたいに木枠がついてたらどうしよう?金属とプラスチックが混じってたら?時計は?瓶詰めの梅干しは?味噌は?スプレーは?貝殻は?


やっと仕分けしたものを、民家の細い階段や戸から運び出して、おろしやすいように積み順を考えて、トラックに積み込んで。

災害ゴミ置き場まで運んだら、またそれをおろして・・・


志賀町の災害ゴミ置き場の方々は本当に親切で優しいし、さらに、最近は中島町のNGOを介してのボランティアの方にお手伝いいただくことが多いので、わりと重いものも運ばないでいいし、マンパワーでみるみる綺麗になるし。


それでも私にとって、災害ゴミ運搬・お片付けの作業は「・・・よし、やるか・・・」と自分を奮い立たせないとできない作業です。




先日、県のボランティアに応募して輪島の町野へ行きました。


農業用ハウス内での泥かき。

「泥かきは、大変、きっと」と想像していたけど、

終わっての感想は「想像を遥かに超える」。


大木が流れ込んだ田んぼ、土砂や泥に塗れた道路、行方不明者の方の捜索が続く。

その情景を見つめた気持ちの部分を、まだ言葉にすることはできません。


ただ、災害ゴミ運搬以上に、「よし、また行こう」とするには、かなり自分を奮い立たせる必要がある、というのが正直な感想です。




「大変だ」なんてアピールする性分じゃないし、大変なところに来て、と無理を言うつもりもない。


それぞれが、できる場所で、できることを、がFutoのスタンス。



ただ、人の力ってやっぱりすごい、というのは、ボランティアに来てくださったみなさんに教えてもらったこと。


一人が10回行くことは難しくても、10人が1回行くことで叶うことがある、ということも、今は感じています。





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