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台湾レポート 導入編

  • 8 時間前
  • 読了時間: 6分

突然ですが、先月末、台湾に行ってきました。


春の慰安旅行?のんのんのん。


今回の旅の目的は、台湾における手仕事とオルタナティブ教育の現状を知ること。いわば視察というものです。


台湾と、手仕事と、教育、それが能登と、地震とどう関係あるわけ?

と思うよね。思いますよね。


ということで、まわりくどい感じも否めませんが、以下、今回の台湾旅の背景と目的をまとめてみました。


(ご興味ない方は適当に読み飛ばしていただき、遠慮なく次へどうぞ)




【背景】


(手仕事文脈)

・Futoでは能登半島地震を機に失いかけている地域の個性やアイデンティティを取り戻すとともに、周囲の自然環境の再手入れなどを目的に、能登半島地震における文化財レスキュー活動を通じて発見された竹細工や織物をはじめとした富来の手仕事を再興する取り組みを進めている。

・台湾には原住民族が16あり、それぞれに特徴的な手仕事を持っている。なかでも織物と竹工芸、竹の道具づくりが特徴的である。

(柳宗悦は戦時中、台湾に渡り、先住民の工芸を調査・蒐集した。台湾の竹工芸は日本の民藝運動に影響を与えたとも言われている。また、タイヤル族の織物については特に、赤や黄色の色糸と貝珠(シェルビーズ)を贅沢に織り込んだ衣装を絶賛。柳はこれらの工芸を、素朴で生活の道具としての実用性と、美しさが両立した「健康の美」として高く評価した)

・昨今の台湾では、原住民の文化的なアイデンティティの再確認、サステナブルな生活の知恵、地域経済の活性化(ブランド化)という観点から、原住民の手仕事が見直され、官民それぞれで伝統技術の継承・発展、原住民の文化振興に向けた取り組みが行われている。



(教育的文脈)

・超過疎、少子高齢地域かつ地震の被災地である能登・富来において、地方ならではの自然環境や歴史文化をいかした、魅力ある民間教育を求められている。

・Futoでは、変化が激しく情報過多・複雑化する現代社会、さらに自然災害と向き合い続ける必要のある日本において、能登地震の災害経験を糧にしながら、人間が自然とともにしなやかに生きる「本来の力」を取り戻すため、自然・文化塾といった民間での私塾(教育)を行いたいと考えている。

・同時に、伝統的な知恵と技術のつまった「手仕事」について、それらが生まれてきた背景や歴史、人々の知恵、素材を得るという行為を通じて整えられる周辺の自然環境との関わりを含めた、人間生活における「手仕事全体」を体系立てて学ぶ場を作りたいと考えており、そのあり方を模索している。

・台湾は日本を上回るスピードで、少子高齢化が進んでおり、地方の過疎化も深刻な課題となっている。かつての詰め込み教育や権威主義的な教育への反発に加え、多様性を認める「教育選択権」を法的に保証したことから、2014年以降、公立・私立問わずオルタナティブスクールが急増しており、個性を尊重する教育として広がっている。

・台湾は敬虔な仏教徒が多く(人口の約35%が仏教を信仰)、日常的に寺院へのお布施や礼拝が行われる。一方、自然環境と調和した暮らし、ベジタリアン(素食)などの文化が深く浸透している。また、政府主導の環境政策と民間の環境運動が連携した、サステナブルな社会を目指す動きが活発である。



【目的】

・台湾における原住民の現状や社会的な位置付けを知るとともに、日本の過疎高齢地域との共通点、相違点を探る。

・台湾原住民の手仕事に関して行われている伝統技術の継承や文化振興の取り組み内容、課題、今後の展望を知る。

・台湾の仏教系オルタナティブスクールを見学・体験し、そこで学んでいる学生たちや住民の声を聞くすることで、オルタナティブスクールの「リアル」を知る。

・手仕事の産地化・自然文化塾といった学びの場をつくることを目指すにあたり、単に技術を継承するだけではなく、学んだ技術を有機的に進化、発展させつづけるような、人が「自ら学び」「育つ」教育のあり方を模索する。

・自然、精神(宗教)、暮らしが一体となった教育の場の見学・体験を通じて、自然界における人間の手仕事の位置付け、人間の生活における手仕事の位置付けを再考するとともに、自然と共に生きることの教育的価値を見つめ直す。

・福智の学生と日本・能登の学生の交流を通じ、国を超えた助け合いの関係づくりのきっかけとなる。




どうもまわりくどい感じが否めないのは、まだ私たちが、手仕事と教育そして能登、地震といったそれらのつながりについて、はっきりとは語れないでいる、です。


ただし、それら一見並行しているものをつなぎ合わせることが、これから「能登・富来らしさ」を探る上で重要なヒントになる、ということは確信しています。


ちなみに、「手仕事」という言葉を聞くと断片的なものづくりの印象が強いですが、Futoのいうところの「手仕事」は、ものづくりに至るまでの背景、歴史文化、先人の知恵、素材を得ること、素材が育まれる周辺の自然環境(霊性も含めた)との関わり全体を含有したもの、を指します。




今回訪れたのは、以下の7箇所です。


◆視察先1 Kamaro’an

視察日時:2026/3/26(木)17:30-18:30

場所:台北市大安區新生南路三段11巷2號

内容:店舗見学


◆視察先2 新北市烏来泰雅民族博物館

視察日時:2026/3/27(金)14:30-16:00

場所:新北市烏来区烏来里烏来街12号

内容:博物館ガイドツアー、質疑


◆視察先3 達卡(ダカ)工作坊

視察日時:2026/3/27(金)16:30-18:00

場所:新北市烏来区環山路86巷16号

ヒアリング対象:高林美鳳(カオリン・メイフェン)さん(「烏来織藝協会」のメンバー、達卡工作坊代表)


◆視察先4 里仁(Leezen)/ 慈心有機農業発展基金会

視察日時:2026/3/27(金)9:30-11:30

場所:新北市汐止区新台五路一段95号

内容:里仁のオーガニック事業に関する会議同席、意見交換


◆視察先5 慈心大自然荘園

視察日時:2026/3/28(土)10:30-13:00

場所:雲林県古坑郷文昌路56巷58号

内容:オーガニックファームの見学・体験(園内散策、鶏の餌やり、芋掘り)


◆視察先6 福智教育園区

視察日時:2026/3/28(土)ー29日(日)14:00-16:30

場所:台湾雲林県古坑郷麻園村平和21号

内容:学校見学・体験(学校説明、サークル体験、学校内の動物との触れ合い、学生との交流、とうもろこし祭り、学生が作ってくれた台湾素食ランチ)


◆視察先7 永光慈心苑

視察日時:2026/3/28(土)14:00-16:30

場所: 台湾雲林県古坑郷文昌路56巷58号 

内容:ホームステイ体験(施設概要紹介、住民・学生との交流、住民の方が作ってくれた台湾素食の朝夕食)



大きく分けると、最初の1〜3は特に手仕事に関するもので、4、5は自然環境・有機農業関連、6、7は教育・地域福祉に関するものです。


濃厚すぎて、まだまだまとめきれない部分が多いですが、まずは「教育編」。

主に6、7の「福智教育園区」での経験を中心に、報告・感想を記してみようと思います。



以降、お好みで読み進めていただければ幸いです。




しかし、昨今、これほどまでに真面目に視察する人いる?(自負)



(今回の視察の旅費の一部は、小笠原敏晶記念財団さんの文化・芸術支援助成から充てさせていただいています)



ホームステイ先の周辺。台湾と植生は全然違うけど、ふとした空気感が能登ににてるなと感じる時がありました
ホームステイ先の周辺。台湾と植生は全然違うけど、ふとした空気感が能登ににてるなと感じる時がありました

voluntary association Futo

​石川県羽咋郡志賀町富来地頭町

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